1回750〜2,000円。
保険が使える泌尿器科なら、テストステロン注射の自己負担はこのくらいに収まることが多い。
「男性更年期の治療って、結局いくらかかるんだろう」
この疑問が解消できないまま、私は半年以上を先送りしました。
WEB上で同じ不安を調べると、「保険が使えるのかどうか分からない」「自費だと何万もかかりそう」という声に何度も出会う。
費用が見えないこと自体が、受診を遠ざけている気がします。
この記事では、男性更年期(LOH症候群)の検査と治療にかかる費用を、保険適用と自費の両面で整理した。
検査・注射・漢方・自費クリニックの費用感と、保険が使える条件、年間の見通しまでまとめています。
検査の費用:保険3割なら5,000〜8,000円前後
テストステロンの血液検査は、男性更年期(LOH症候群)の疑いがあると医師が判断した場合に保険適用になる。
3割負担で、初診料と血液検査を合わせて5,000〜8,000円前後が目安です。
再診の場合は3,000〜5,000円前後。
保険が使えるかどうかは、問診で症状を具体的に伝えられるかにもかかっています。
「疲れが半年以上続いている」「やる気が出ない」「性機能が落ちた」――こうした訴えが、検査の必要性を医師が判断する根拠になる。
検査の種類や採血前の注意点は、テストステロン検査の費用はいくら?で詳しく整理しています。
テストステロン補充療法(注射)の費用
男性更年期の治療で代表的なのが、テストステロンの筋肉注射。
国内で保険適用されている注射剤は、エナルモンデポーやテスチノンデポーといったテストステロンエナント酸エステル製剤です。
保険3割負担の場合、注射1回の自己負担は薬価・処置料・再診料を合わせて750〜2,000円前後が目安になる。
投与間隔は2〜4週に1回が一般的で、少なくとも3か月は継続して経過を見ることが多いとされています。
ただし、注射すれば必ず症状がなくなるというものではない。
効果には個人差があり、前立腺への影響や多血症(赤血球が増えすぎる状態)のリスクも報告されている。
そのため、定期的な血液検査を受けながら進めるのが前提です。
保険適用の注射は通院が必要になるので、ここが面倒に感じる人もいるかもしれない。
ただ、費用の面では月に数千円で済む範囲であることは、知っておいて損はないと思います。
漢方薬の費用
テストステロン注射の代わり、あるいは併用で使われるのが漢方薬。
男性更年期に処方されることが多いのは、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や八味地黄丸(はちみじおうがん)などです。
漢方薬は保険適用される。
3割負担で、1か月あたりの薬代は1,500〜3,000円前後が目安。
再診料を含めても月2,000〜4,000円程度に収まることが多いとされています。
漢方の位置づけは「テストステロンを直接補う」ものではなく、体の調子を底上げする方向で使われることが一般的。
帝京大学の研究報告では、補中益気湯を8週間服用した群で遊離テストステロン値の上昇が確認されたとする文献もある(出典:LOH症候群における漢方療法の有用性, 臨床泌尿器科)。
注射に抵抗がある人は、まず漢方から始めるという選択肢もあります。
医師と相談しながら、症状と体質に合う処方を探していく形になる。
自費診療の費用
保険が使えないケースや、自費専門のメンズヘルス外来を選んだ場合は金額が変わる。
自費のテストステロン注射は、1回5,000〜15,000円前後が相場です。
保険適用の注射と同じ薬剤を使うこともあるが、長時間持続型の製剤や、クリーム・ゲルなどの外用剤を選べるクリニックもある。
自費のメンズヘルス外来では、テストステロン以外にPSA(前立腺がんのマーカー)や甲状腺ホルモンなどを含むセット検査を用意していることが多い。
初回のセット検査で20,000〜30,000円前後になることもあります。
検査から治療まで自費で統一すると、月に15,000〜30,000円前後かかる計算になる。
保険診療と比べると差は大きいので、まず保険の泌尿器科で相談してみるのが現実的だと思います。
費用の全体像を表で整理
| 項目 | 保険3割の目安 | 自費の目安 |
|---|---|---|
| 血液検査(初診) | 5,000〜8,000円 | 10,000〜20,000円 |
| 血液検査(再診) | 3,000〜5,000円 | — |
| テストステロン注射(1回) | 750〜2,000円 | 5,000〜15,000円 |
| 漢方薬(1か月) | 1,500〜3,000円 | — |
| メンズヘルスセット検査 | — | 20,000〜30,000円 |
※金額は医療機関・検査項目・地域によって異なります。あくまで目安として見てください。
まず自分の症状を整理したい方へ
費用を調べるのと同時に、今の症状を言語化しておくと問診がスムーズになります。
保険適用になる条件
男性更年期の検査や治療で保険が適用されるかどうかは、「医師が必要性を認めるかどうか」にかかっている。
判断材料になるのは、主に次の2つです。
- 問診とAMS質問票のスコア — 症状の強さや日常生活への影響を数値で評価する質問票。17項目に回答し、合計点が高いほど男性更年期の可能性があるとされる。
- 血液検査での遊離テストステロン値 — 一般的な目安として8.5 pg/mL未満が「低値」とされている(出典:日本泌尿器科学会 LOH症候群診療の手引き)。
保険適用の分かれ目は「症状があり、医師が検査・治療の必要性を認めること」であって、金額の高いプランに入る必要はない。
疲労感、意欲低下、性機能の変化、イライラ――こうした症状を具体的に伝えることが、最初の一歩になる。
逆に、数値が正常範囲内で症状も軽い場合は、保険適用の治療にたどり着けないこともあります。
その場合は生活習慣の見直しが優先になるか、自費での治療を検討するかの判断になる。
どの診療科で相談すればいいか迷う場合は、男性更年期は何科に行く?を先に読んでおくと、予約のときに困りにくくなると思います。
受診前に整理しておきたいことは、受診前に整理すべき5つのことでもまとめている。
年間の費用イメージ
保険適用の泌尿器科で、テストステロン注射(月2回)と漢方薬を併用した場合の年間イメージを試算した。
- 初回検査:5,000〜8,000円(初年度のみ)
- テストステロン注射 月2回 × 12か月:18,000〜48,000円
- 漢方薬 月1,500〜3,000円 × 12か月:18,000〜36,000円
- 定期血液検査 3か月ごと年4回:12,000〜20,000円
合計すると年間53,000〜112,000円前後。
月に換算すると、4,500〜9,500円程度です。
注射のみなら月2,500〜5,700円程度、漢方のみなら月2,000〜4,000円程度に収まる計算になる。
飲み会2回分、あるいはジムの月会費と同じくらいの範囲です。
もちろん、症状の程度や治療方針によって金額は変わる。
ただ、「何万円もかかるから手が出ない」というイメージとは、だいぶ違うのではないかと思います。
まとめ:費用を知った上で判断する
「保険が使えるかどうか分からない」は、費用を調べていない段階の不安です。
保険適用の泌尿器科なら、検査は5,000〜8,000円、治療は月数千円で始められる範囲に収まることが多い。
この金額を知った上で「今は動かない」と決めるのと、金額が分からないまま先送りするのでは、同じ「動かない」でも意味が違う。
私の場合、費用が分かったことで「じゃあ行ってみるか」と思えた。
半年間、費用の不安だけで止まっていたのが、少しもったいなかったと感じています。
検査の前に整理しておきたい方へ
費用の次に気になるのは、「何科に行くか」と「当日何をされるか」だと思います。
・テストステロン検査の費用はいくら?40代が受ける前に知ること →
・男性更年期は何科に行く?40代が相談先を間違えないために →
・男性更年期外来の初診の流れ|受付・問診・検査の不安を整理 →
出典・参考情報
- 日本泌尿器科学会・日本Men's Health医学会「LOH症候群診療の手引き」
- 厚生労働省「医療費の仕組み」(保険診療の自己負担割合)
- LOH症候群における漢方療法の有用性(臨床泌尿器科 69巻1号)
- テスチノンデポー・エナルモンデポー添付文書(医薬品情報)
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