テストステロンと薄毛の関係|40代男性が誤解しやすい本当の仕組み

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「テストステロンが多いとハゲる」

そう聞いたことが、一度はあると思います。

私もずっとそう思っていました。

格闘家やプロレスラーで頭がツルッとした人が多いから。

筋肉と男性ホルモンと薄毛は、なんとなく同じ線でつながって見えていた。

でも、自分の頭頂部が気になり始めて、改めて調べてみたとき、この話は半分しか合っていないと知りました。

正確には、テストステロンそのものが髪を抜くわけではない

体の中で変換された、別のホルモンが関係しています。

しかも、もっとややこしいことがあります。

40代になると、テストステロンは少しずつ減っていく。

つまり、「男性ホルモンが多いから薄くなる」というよりも、「ホルモンが減ってきているのに、薄毛だけは進む」という、少し都合の悪い話が起きているわけです。

この記事では、テストステロンと薄毛の関係を、40代男性の現実に合わせて整理します。

結論から言うと、テストステロンを下げるだけでは薄毛は止まらない。

逆に、テストステロンを上げれば髪が戻る、という話でもありません。

ここを誤解したまま動くと、サプリ選びでも、クリニック選びでも、確実に遠回りになります。

1.「テストステロンが多いとハゲる」は半分しか合っていない

まず、テストステロンが何をしているホルモンか、簡単にだけ触れます。

テストステロンは、男性ホルモンの中心的な存在。

筋肉のつきやすさ、骨密度、性欲、やる気、集中力、それから赤血球の数まで、かなり広い範囲に関係しています。

ここまでは、なんとなく知っている人も多いはず。

問題は、ここからです。

血液の中を流れているテストステロンは、髪の毛の根元(毛包)まで届くと、ある酵素によって別のホルモンに姿を変えます。

その別のホルモンこそ、ジヒドロテストステロン、略してDHT。

公益社団法人 日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では、男性型脱毛症ではテストステロンが5αリダクターゼという酵素によってDHTに変換され、このDHTが毛包に作用して、髪が太く育つ前に細く短いまま終わってしまう状態を作り出すと説明されています。

専門用語のままだと重いので、日常の言葉に置き換えてみる。

テストステロン自体が、髪に直接ハサミを入れているのではありません。

変換されたあとのDHTが、髪の成長期間を短く切り詰めている。

そういうイメージです。

だから、「テストステロンが多いとハゲる」は、厳密には間違い。

問題は、テストステロンの量よりも、DHTへの変換のしやすさにあります。

そして、変換しやすさには遺伝の影響があります。

父方の家系、母方の家系、それぞれに薄毛の人がいるかどうか。

これが、自分の毛包がDHTに反応しやすいかどうかに、かなり関わってきます。

2. 40代男性は、テストステロンが減っている

ここで、もう一つの事実を重ねます。

テストステロンは、年齢とともに少しずつ減っていく。

厚生労働省 e-ヘルスネットの説明では、テストステロンの分泌は20代をピークに、その後はゆるやかに低下していくとされています。

低下のペースには個人差がある。

ただ、40代になると、20代の頃と比べて分かりやすく落ちている人は珍しくありません。

低下のサインは、髪以外のところに先に出る。

朝、起きてもなんとなく疲れが抜けない。

仕事へのやる気が、以前のように出ない。

筋トレをしても、昔ほど体が変わらない。

性欲が、自分でも分かるほど落ちてきた。

このあたりの感覚は、40代男性の多くが心当たりがあるはずです。

加齢男性性腺機能低下症候群、いわゆる男性更年期(LOH症候群)も、このテストステロン低下が背景にあると、日本泌尿器科学会と日本Men's Health医学会の「LOH症候群診療の手引き」で説明されている。

ここまでで、少し奇妙な構図が見えてきます。

40代男性は、テストステロン自体は減っている。

それなのに、薄毛は進む人が多い。

理屈で考えると逆のように感じます。

でも、これは仕組みを分けて見ると、ちゃんと説明がつく。

薄毛に関係しているのは、テストステロン総量ではなく、DHTへの変換と、そのDHTへの毛包の感受性です。

総量が減っていても、変換のしやすさと毛包の反応性が変わらなければ、薄毛だけは進む。

つまり、40代男性は、「男性ホルモン全体は減っているのに、悪いほうの作用だけは残っている」状態になりやすいということです。

ここに、40代の薄毛の難しさがある。

3. テストステロンを「単純に上げる」発想は危ない

ここで、よくある誤解の話をします。

テストステロンが減っているなら、上げれば全部解決するのでは。

そう考えたくなります。

サプリの広告も、テストアップ系の言葉で煽ってくるものがあります。

ただ、ここはかなり慎重に見たほうがいい。

仮にテストステロンを増やせたとして、その分だけDHTへ変換される材料も増えます。

毛包がDHTに反応しやすい体質なら、上げたぶんが薄毛の進行に回る可能性もゼロではない。

実際、男性更年期の治療として行われるテストステロン補充療法では、副作用として薄毛の進行が議論されることがあります。

これは、ガイドラインや専門医も注意している点。

逆に、薄毛側からの発想で「DHTを減らせばすべて解決する」と考えるのも、別のリスクが出てきます。

DHTを減らすタイプのAGA治療薬は、性欲や勃起機能に影響する可能性が、添付文書にも記載されている。

つまり、ホルモン側に手を入れるとき、薄毛だけ、性欲だけ、男性更年期だけを切り離して考えるのは、現実的ではないということです。

体の中では、全部つながっている。

このつながりを無視して、片方だけを動かそうとすると、必ずどこかで揺り返しが来ます。

40代男性が、サプリ選びやクリニック選びで遠回りしやすいのは、ここを理解しないまま動くからだと思います。

4. では、40代男性は何から見ればいいか

ここまでで、テストステロンと薄毛の関係は、思っているより一筋縄ではいかないことが分かったと思います。

その上で、現実的に何から見ればいいか、私が整理した順番を書きます。

4-1. 自分の薄毛が、AGA方向なのかを切り分ける

頭頂部や生え際から進む薄毛は、AGAの典型的なパターン。

一方、全体的に均等に薄くなる、円形に抜ける、急激に大量に抜ける、こういう場合は別の原因が関わっている可能性があります。

日本皮膚科学会のQ&Aでも、脱毛には内科的な病気、薬剤、感染などが関わる場合があると説明されている。

まず、AGA寄りなのか、それ以外の脱毛なのかを切り分けるところからです。

自分で完璧に判断する必要はない。

ただ、頭頂部・生え際だけが気になるのか、それ以外の症状もあるのかをメモしておくと、後で相談するときに役立ちます。

40代でどのサインを見たら相談を考えるかは、40代のAGAはいつから始まる?薄毛サインと相談目安で入口から整理しました。

4-2. 男性更年期側のサインも一緒に見る

朝の疲労感、性欲低下、集中力の低下、急なイライラ、眠りの浅さ。

このあたりが薄毛と同じ時期に重なっているなら、テストステロン低下も含めて見たほうが、回り道が少なくて済みます。

薄毛だけを単独で見ると、AGA治療一択になりがち。

でも、男性更年期側の対応をしたほうが結果的に薄毛にも良い影響を与える、というケースもあり得ます。

ここは、自己判断より、医療機関で血液検査を含めて見てもらう領域。

4-3. 相談先を「先に2つ」確認しておく

薄毛側の相談先は、AGAクリニックまたは皮膚科。

男性ホルモン全体の相談先は、男性更年期外来や泌尿器科。

この2つは、どちらに先に行くか迷う前に、近くにどこがあるかだけでも調べておいたほうがいいです。

迷っているうちに半年、1年と過ぎてしまう。

40代の1年は、髪にとってもホルモンにとっても、思ったより大きいです。

AGAの相談先を、まず確認だけしておきたい方へ

薄毛が気になり始めた段階で、いきなり通院を決める必要はない。

ただ、料金、診察範囲、薬の種類、副作用の説明だけは、先に公式の情報で確認しておいたほうが、判断のときに焦らずに済みます。

オンライン診療型のサービスなら、自宅で診察から処方まで完結します。初診料・診察料が無料のところもあり、いきなり費用が発生する形ではないので、最初の一歩のハードルは低めです。

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5. テストステロンを「上げる」前に、生活側で先にやれること

最後に、薬やクリニック以前の話を一つだけ書きます。

テストステロンを上げる、と聞くと、サプリや注射、補充療法の話に行きがち。

ただ、その前に、生活側の地味な要因がかなり効きます。

日本泌尿器科学会・日本Men's Health医学会の手引きや、男性更年期に関する複数の解説では、睡眠不足、慢性的なストレス、運動不足、肥満が、テストステロン低下に関わる要因として繰り返し挙げられている。

派手な話ではありません。

でも、地味な要因が積み重なってホルモンが下がっている人に、外からホルモンを足しても、土台が崩れたままです。

睡眠時間を1時間増やす。

夜のスマホ時間を少し削る。

週に2回でいいから、息が上がる運動を入れる。

腹回りの脂肪を、まず3kgだけ落とす。

このあたりが、テストステロンにとっても、薄毛にとっても、結果的に効いてきます。

派手な対策の前に、まず地味な土台。

これは頭皮そのものの土台についても同じことが言えます。

洗いすぎや乾燥で頭皮環境が荒れていると、せっかくの対策の足を引っぱる。

薄毛とシャンプーの関係は、こちらで整理しました

洗ったあとに塗布する育毛剤や、成分濃度の高いスカルプローションも、土台ケアの選択肢。

医薬部外品の育毛剤ケフトル薬用ローションEXの成分と評判は、こちらで整理しました

キャピキシル配合のスカルプローション、バイタルウェーブについては、こちらで整理しています

ここを抜かして、薬やサプリだけで何とかしようとするのが、40代男性が遠回りする最大のパターンだと思います。

6. まとめ:テストステロンと薄毛は、別ルートでつながっている

整理します。

テストステロンが多いから薄毛になる、というのは正確ではない。

毛包の中で、テストステロンが5αリダクターゼによってDHTに変換され、そのDHTが毛の成長を短く打ち切ることで、薄毛が進みます。

40代男性は、テストステロン総量はむしろ減っている時期。

それでも薄毛が進むのは、DHTへの変換と毛包の感受性が、総量とは別の話だからです。

ここを理解しないまま、テストステロンを単純に上げる、あるいはDHTを単純に下げる、という発想だけで動くと、性機能や男性更年期側に揺り返しが来る。

だから、40代男性の薄毛は、髪だけを単独で見るのではなく、男性ホルモン全体の中で見たほうが、判断を間違えにくいです。

その上で、AGAの相談先と、男性更年期側の相談先を、先に2つだけ並べて確認しておく。

これが、私がこの数か月で整理した、現実的な順番です。

薄毛と男性ホルモンの相談先を、一度だけ見ておきたい方へ

薄毛だけでなく、疲労、性欲、集中力の低下が同じ時期に重なっているなら、薄毛単独で動くより、男性ホルモン側も含めて一度医師に見てもらうほうが、結果的に遠回りが減ります。

自宅から、無料でオンライン相談だけ受けてみる、というのは、対面のハードルがある人にとって最初の一歩として現実的だと思います。

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7. 出典

  • 公益社団法人 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
  • 公益社団法人 日本皮膚科学会「脱毛症 Q&A」
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「テストステロン」
  • 日本泌尿器科学会・日本Men's Health医学会「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)診療の手引き」

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