AGA治療を検討するとき、最初に立ちはだかる壁は、薬の名前です。

カタカナで似ていて、覚えにくい。

どれが自分に合うのか、調べても結局よく分からない。

私もそうでした。

ただ、調べていくうちに、この3つの薬は「役割」が違うことが分かってきました。

最初に、その役割を分けて見ておきます。

AGA治療のページは、見た目より難しいです。

「月〇〇円から」と書いてあっても、その中に何の薬が含まれているのか。

診察料、血液検査、送料、追加薬は別なのか。

そもそも自分は「抜け毛を抑えたい」のか、「増やす方向まで考えたい」のか。

ここを整理しないまま予約すると、比較しているようで、実は価格だけを眺めている状態になります。

1. 3種類の薬の「役割」を整理する

AGAの3大治療薬は、大きく2つのグループに分かれます。

「守りの薬」と「攻めの薬」です。

守りの薬:フィナステリド/デュタステリド

AGAの主原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンの一種です。

このDHTが、髪の成長サイクルを乱して薄毛を進行させます。

フィナステリドとデュタステリドは、このDHTを作り出す酵素「5αリダクターゼ」を抑制する薬です。

つまり、「これ以上抜けるのを止める」役割を担います。

ここは、私が最初に勘違いしていたところです。

フィナステリドやデュタステリドは、髪を一気に増やす薬というより、AGAの進行に関わる原因を抑える薬として理解したほうが近いです。

だから、「守り」という言葉で捉えると、料金表の見方も少し変わります。

攻めの薬:ミノキシジル

ミノキシジルは、頭皮の血管を広げ、毛根への血流を促進する薬です。

毛母細胞を刺激し、発毛を促す方向に働く薬として使われています。

内服タイプと、頭皮に塗る外用タイプがあります。

ただし、ミノキシジルは「攻め」だから必ず選ぶべき、という話ではありません。

外用なのか内服なのかで、扱いもリスクも変わります。

特に内服については、医師と相談して判断すべき領域です。

2. フィナステリド vs デュタステリド

同じ「守り」グループの2つの薬ですが、抑制する酵素の範囲に違いがあります。

フィナステリドは、5αリダクターゼの「II型」のみを抑制します。

デュタステリドは、「I型」と「II型」の両方を抑制します。

そのため、DHTを抑える範囲は、デュタステリドのほうが広いとされています。

日本皮膚科学会のガイドラインでも、どちらもAGA治療で使われる選択肢として整理されています。

ただし、作用する範囲が広い分、副作用のリスクも含めて医師と相談する必要があります。

代表的な副作用は、性欲減退・勃起機能の低下です。

発生率は1〜数%とされていますが、ゼロではありません。

40代の場合、この副作用の話は軽く見ないほうがいいと思います。

ただでさえ、性欲や朝立ちの変化を感じ始める年代です。

薄毛の不安を減らしたいのに、別の不安が増えるのは避けたい。

だからこそ、薬の強さだけでなく、自分の今の体調や優先順位も含めて見る必要があります。

3. ミノキシジルの内服 vs 外用

ミノキシジルには、内服薬(タブレット)と外用薬(塗り薬)があります。

注意点として、日本ではミノキシジル内服薬はAGA治療薬として承認されていません。

そのため、内服を処方するクリニックは「自由診療」「医師の責任のもとでの処方」という形になります。

外用薬(5%濃度まで)は、市販のリアップ等で買えるので、入手のハードルは低いです。

外用ミノキシジルは、日本でも発毛剤として承認され、市販薬として購入できるものがあります。

ただ、外用だけで考えるのか、守りの薬と組み合わせるのかは、進行度や体調によって判断が変わります。

ここも、広告を見るだけでは分かりにくい部分です。

「安いプラン」は守りの薬だけなのか。

ミノキシジルが含まれると月額はいくら変わるのか。

内服か外用かで、医師の説明はどこまであるのか。

予約前に、このあたりを確認しておくと、面談中に流されにくくなります。

4. 40代男性の選び方の整理

ここまでの情報を整理すると、選択肢は次のようになります。

進行が比較的軽い場合(チェック3項目以下)

フィナステリド単剤、または外用ミノキシジルから始める、というのが穏当な選択肢です。

費用も月額数千円〜1万円程度に収まることが多いです。

進行が中期〜後期の場合(チェック4項目以上)

デュタステリドと外用ミノキシジルの併用、または内服ミノキシジルの追加を、医師と相談する選択肢が出てきます。

月額は1.5〜3万円台のレンジが多くなります。

「いったん守るだけでいい」場合

現状維持で十分、と考えるなら、フィナステリドだけで月額数千円から始められます。

進行を止めることが最優先で、増やすことは後で考える、という戦略です。

40代のAGA検討で大事なのは、「最初から全部やる」ではなく、何を優先するかを決めることだと思います。

費用を抑えて始めたいのか。

副作用リスクをなるべく小さくしたいのか。

目に見える変化まで求めたいのか。

ここが曖昧なままだと、クリニックごとのプラン名に振り回されます。

5. 副作用と、注意したいこと

フィナステリド・デュタステリドは、男性ホルモンに作用する薬です。

報告されている代表的な副作用は下記の通りです。

  • 性欲減退、勃起機能の低下
  • 射精障害
  • 肝機能への影響(まれ)

女性(特に妊娠の可能性がある方)は、これらの薬に触れることも避けるべきとされています。

家族で薬を共有することは、避けてください。

また、治療薬は「飲み始めたら終わり」ではありません。

長く続ける前提で、体調の変化、費用、血液検査の有無、通院頻度を見ていく必要があります。

予約前の段階でも、最低限この質問は用意しておきたいところです。

  • 自分の進行度なら、どの薬から検討するのが一般的か
  • 副作用が出た場合、どのように相談できるか
  • 血液検査は必要か、どの頻度で行うか
  • 最安プランに含まれる薬と、追加になる薬は何か
  • 月額以外にかかる費用はあるか

6. 個人輸入を慎重に見たい理由

ネットで検索すると、「個人輸入なら安い」という情報が出てきます。

確かに、海外通販で買うと国内クリニックの半額以下になる場合もあります。

ただ、下記の理由で個人輸入は避けたほうが無難です。

  • 偽造薬・劣化薬が混入するリスクがある
  • 副作用が出ても医師に相談しにくい
  • 健康被害が出た場合、公的な救済制度の対象外になる

AGA治療は、長く続けるものです。

安く済ませる以前に、安全性を確保することを優先したい領域だと、私は感じています。

AGAは、人に相談しづらい分、ひとりで安い方法を探しがちです。

でも、薬を飲む以上、安さだけで選ぶのは怖い。

特に40代は、肝機能、血圧、生活習慣病、他の薬との兼ね合いも出てきます。

「安く買えるか」より、「何かあったときに相談できるか」まで含めて考えたいところです。

7. 出典

  • 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
  • PMDA「プロペシア(フィナステリド)添付文書」
  • PMDA「ザガーロ(デュタステリド)添付文書」
  • 厚生労働省「個人輸入される医薬品等に関する注意喚起」

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